父はバラの花が好きだった

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季節になると

つるバラから品評会用の一輪の大輪まで

せっせとバラの手入れに精を出していた

様々な品評会で入賞し、トロフィーで

部屋中が一杯になる。

虫がつきやすいバラは

美しい女性の魅力

やっぱり綺麗なバラにはトゲがある

そのトゲにやられて

バラのトロフィーは、ゴミ箱に

借金までして、全ての財産を失う

弁護士といえども

美しいバラには脆いもの

今日はそんなバラに出会う

バラの香りに誘われて

その美しさにのめり込む

このクマンバチのように

襞の奥の奥まで誘われる

   

   やっぱりそこには父さんがいた

じっとベンチに座ったまま

過去を振り返り

反省しているの?父さん!

そこは教会の前だった

続く!

  

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