このNHKのドキュメントは、アカデミー賞をあげたいくらい
ズバリ胸の奥深く
爽やかな風と優しい風が染み込んで来る
思い残した人生の足跡を
電話ボックスの中で語り告げる
後ろ向きかもしれないが
心の復興こそ最初にクリアーしなければならない被災者の心情が
痛いほど伝わってくる
私が経験した脳出血による左半身麻痺からリハビリに向かうために
真っ先に必要なものは、心のリハビリだった
現実を受け入れてこそのリハビリ
悲しい時は思い切って泣いていいんだよ!
平静を装っていた息子は
その言葉に堰を切ったように泣くシーンには
最後に登場した家族のお母さんは帰らない夫を待ち続けている
死にたいと思った事が何度もあったことを
息子二人とお姉さんの前で話す
深〜い母の愛が満ち溢れてくる
堪らなく切なくて辛い
というより
爽やかな風が心を吹き抜けるのを感じる
今まで心配させまいと頑張ってきた息子の涙に
抑えることができなくて
一緒に泣いたよ!
その姿を見て
お母さんはこの子たちのために生きることを誓う
「主人の生きていた証でもあるし、この子たちを立派に育てないと」
ちょっとやらせを感じたりする
しかーし
調べてみると
なんとこの電話ボックスは
庭師の佐々木格(ささき・いたる)さんが設置したことがわかる
亡くなった人たちと心を通わせることができる場をつくりたいと
震災から1か月後、自宅の庭に電話ボックスを置いたもので
1万人の人が利用しているとの番組の解説を読んで納得
こんなに素晴らしい心の復興はないだろう
風の電話
素晴らしいアイディアを実行された
佐々木さんにこそ
アカデミー賞を差し上げたい
美しい庭で語られる様々な思い
暖かな風を感じ
風の電話が終わる