いただいた差し入れを嬉しそうに見せてくれる
もったいなくて、食べられない
この幸せを、少しづつでも拾いながら
前に進んでくれたらいいな!
幼くして両親を亡くし
家庭の温かさを知らなかった21年の人生
お金で買えない世界を
少しずつでも感じてほしい
この仕事について、まだ四ヶ月
不安定な人生の中で
誰よりも、愛情に飢えているに違いない
いや逆に愛情を感じ取れる感性が
芽生えていなかったのかもしれない!
深く愛された実感は、深く心に刻まれるから
感情を押し殺して、ここまで来たのかもしれない
心から笑って、心から泣いた実感が
あまりにも少なかったのかもしれない!
無表情だった彼の心に小さな花が咲き始めている